国際刑事警察機構(インターポール)が主導する大規模な詐欺対策作戦により、1億ドル以上の資金洗浄に関与したとみられる暗号資産ウォレット群が摘発されたと報じられています。今回の作戦では世界14万2,000人以上の被害者が特定されたとされており、その規模の大きさが改めて浮き彫りになっています。
ロマンス詐欺と暗号資産の組み合わせ
タイ当局が関与したとされる案件では、ロマンス詐欺で得た不正資金が複数の暗号資産ウォレットを経由して洗浄されていた可能性があると報告されています。ロマンス詐欺とは、SNSやマッチングアプリを通じて親密な関係を装い、投資名目などで金銭をだまし取る手口です。被害者が送金した資金は即座に複数のウォレットへ分散・転送されるケースが多く、追跡を困難にする構造になっているとみられます。
オンチェーン追跡の視点から
ブロックチェーン上のトランザクションは公開されているものの、短時間で多数のアドレスへ資金を移動させる「レイヤリング」と呼ばれる手法により、資金の流れが複雑化します。今回摘発されたウォレット群も、こうした多段階の分散送金を経ていた可能性があります。ただし、公開情報だけではウォレットの実際の所持者を特定することは難しく、捜査機関が取引所への令状発行などと組み合わせて追跡を進めていくのが一般的な流れです。
被害に遭わないための注意点
SNS上で面識のない相手から投資や送金を持ちかけられた場合は、強い警戒が必要です。「高利回りが保証される」「今すぐ送金しないと損をする」といった言葉は詐欺の典型的なサインとみられています。万が一被害に遭った可能性がある場合は、送金先のウォレットアドレスやトランザクションID(TxID)を記録したうえで、警察や金融庁の相談窓口に早めに連絡することが重要です。資金の回収については捜査の進展次第であり、確実な返金を保証できるものではありません。
ChainTrackでは引き続き、こうした国際的な不正資金追跡の動向をオンチェーンの視点から解説していきます。
参考: Yahoo!ニュース
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