ショート動画から始まった詐欺の流れ
2025年6月、福井県敦賀市の60代男性がYouTubeのショート動画をきっかけに暗号資産約700万円相当をだまし取られたとみられる事案が発覚した。福井県警敦賀署が特殊詐欺事件として捜査している。
手口の流れは、①YouTube上の「投資家を装った」ショート動画で個人情報を入力させる、②非通知電話で接触してきた人物がメッセージアプリへ誘導、③偽の取引アプリをインストールさせ、計5回にわたり暗号資産を送金させる――というものとみられる。一見すると著名投資家の解説動画に見えるが、実際には被害者を誘い込むための入口として機能している可能性が高い。
ChainTrack視点:なぜ暗号資産が狙われるのか
暗号資産はブロックチェーン上でトランザクションが記録される一方、送金後の取消が原則できない。また、複数のウォレットやミキサーを経由することで資金追跡が困難になるケースもある。今回のように「専用アプリ」に誘導するパターンでは、そのアプリ自体が送金先を詐欺グループの管理するウォレットに固定している可能性があり、被害者がどれだけ「運用益」の画面を見ていても、実際の資産は移動済みとみられる。
SNSを入口にした「ロマンス詐欺」との類似性
今回の事案はYouTubeが起点だが、その後のメッセージアプリでの密なやりとりはロマンス詐欺(Pig Butchering)と呼ばれる手法と構造的に近い。相手との信頼関係を段階的に構築しながら、少額送金→大口送金へと誘導するのが典型的なパターンだ。SNS上の投資系アカウントや動画広告から接触が始まる事例は国内外で増加傾向にある。
被害を防ぐためのチェックポイント
①動画広告やショート動画内のリンクから個人情報を入力しない。②「専用アプリのインストール」を求められたら公式ストア以外からのインストールを断る。③メッセージアプリだけでやりとりが完結する「投資案件」は詐欺の可能性を疑う。④少しでも不審に思ったら送金前に消費生活センター(188)や警察相談専用電話(#9110)へ相談することを強く推奨する。資産を一度送金した後の回収は非常に困難であり、早期相談が最も有効な対策とみられる。
参考: Yahoo!ニュース
💬 暗号資産の被害・不正送金の追跡調査のご相談はChainTrackへ。https://trackingbb.net


コメント