2025年のFIFAワールドカップ開幕を控え、大会への関心が高まるなかで、暗号資産を悪用した詐欺行為が増加しつつあるとみられます。FBIは、ファンに向けて注意喚起を発しており、ブロックチェーン分析企業TRM Labsも不審なウォレットの動向を報告しています。
確認されている手口の概要
TRM Labsが報告した内容によると、現時点で詐欺に関与しているとみられる仮想通貨ウォレットが少なくとも4つ確認されています。これらは偽チケット販売サイトや、マッチドベッティング(無損失ベッティング)を装った詐欺に使われている可能性があります。現時点で集められた資金は1,700ドル未満と報告されていますが、大会の盛り上がりに伴い被害が拡大する可能性が指摘されています。「小規模だから安全」とは言い切れない点に注意が必要です。
SNS・ロマンス詐欺との組み合わせに警戒
ChainTrackが独自に注目するのは、こうした大型スポーツイベントがSNS上のロマンス詐欺の「きっかけ」として利用されるケースが増えているという点です。「一緒に観戦しよう」「チケットを用意できる」などのアプローチから親密さを演出し、最終的に暗号資産の送金を促すという手口は、過去の事例にも類似のパターンが見られます。被害は一度の送金で終わらず、継続的な要求に発展することが多い点も特徴です。
オンチェーンから見える初期兆候
詐欺ウォレットの多くは、初期段階では小額取引を繰り返す傾向があります。これは信頼性を演出するため、あるいは検知を避けるためとみられます。TxIDレベルでの追跡が進めば、関連ウォレットのクラスタリングや資金移動の全体像が明らかになる可能性があります。ただし、追跡はあくまで状況把握や証拠保全の補助であり、資金回収を保証するものではありません。
被害を防ぐために今できること
①公式サイト以外でのチケット購入は極力避ける、②SNSで知り合った相手からの暗号資産送金依頼には応じない、③不審なウォレットアドレスはTRM LabsやEtherscanなどで確認する、といった基本的な対策が有効とみられます。被害に遭った場合は、取引所のサポートや最寄りの警察・消費生活センターへの相談を検討してください。
参考: Cryptopolitan
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