暗号資産をめぐる政治的な動向が注目を集める一方、一般の投資家・利用者が直面しているのは、日常的に巧妙化するSNSを起点とした詐欺被害です。ChainTrackでは今回、「ロマンス詐欺」と呼ばれる手口が暗号資産詐欺と融合した複合型被害の実態と、オンチェーン上で確認できる資金移動の特徴について整理します。
SNSから始まる「投資誘導」の典型的な流れ
被害事例を一般化すると、まず出会い系・マッチングアプリやInstagram・LINEなどのSNSで接触してきた人物が、数週間にわたり信頼関係を構築します。その後「私も使っている安全な取引所がある」などと称して特定のプラットフォームへの送金を促すパターンがみられます。送金先はウォレットアドレスであることが多く、一度資金が移動すると追跡は容易ではありません。
オンチェーン上の資金フローに見られる特徴
ChainTrackが公開情報をもとに確認したところ、こうした詐欺に関連するとみられるウォレットでは、①短期間に複数の被害者から資金が集約される、②その後すぐにミキサーや複数のDEXを経由して分散される、③最終的にOTC(相対取引)業者とみられるアドレスへ流入する——という流れが観察される傾向があります。ただし、これらはあくまでオンチェーンデータに基づく推定であり、個々のケースで異なる可能性があります。
被害に遭った場合にまず取るべき行動
万が一送金してしまった場合、資金の回収を保証できる手段は現時点では存在しません。しかし、①送金したトランザクションID(TxID)を記録・保全する、②利用した取引所のサポートへ速やかに連絡する、③警察庁や金融庁の相談窓口へ報告する——の3点は、その後の対応において重要な初動とみられています。TxIDを保全することで、捜査機関や専門機関による資金フロー分析の手がかりになる可能性があります。
SNSを通じた「おいしい投資話」には、ロマンス詐欺との複合型も含め、十分な注意が必要です。ChainTrackでは引き続きオンチェーンデータに基づく情報発信を続けてまいります。
参考: Yahoo!ニュース
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