暗号資産のハッキング被害において、スマートコントラクトのコード脆弱性よりも「秘密鍵の流出」が主要な攻撃経路となりつつある。DefiLlamaのデータ分析によると、秘密鍵流出に関連するハッキング被害は全期間の集計で46%を超えているとみられ、攻撃者の標的が「コード」から「鍵そのもの」へとシフトしている可能性がある。
なぜ秘密鍵が狙われるのか
秘密鍵を入手した攻撃者は、スマートコントラクトの脆弱性をつく必要なく、正規のトランザクションとして資産を移動できる。つまり、オンチェーン上では「正常な送金」として記録されるため、被害の発見が遅れやすい点が深刻だ。主な流出経路としては、フィッシングサイトへの誘導、偽のウォレットアプリのインストール、ソーシャルエンジニアリング(人的操作)などが挙げられる。
SNS投資勧誘との複合リスク
ChainTrackが注目するのは、SNSを起点とした投資勧誘との連鎖リスクだ。「高利回りの投資案件」を装ったDMや投稿から偽サイトに誘導し、ウォレット接続・シードフレーズ入力を求める手口が確認されている。この段階で秘密鍵相当の情報が流出すると、資産は即時に移動される可能性がある。SNS上の投資情報には、運営者の実態確認が不可欠といえる。
自衛のための確認ポイント
①シードフレーズ・秘密鍵を求めるサービスは原則として正規のものではないと疑う。②ウォレット接続前にURLとコントラクトアドレスをブロックエクスプローラーで確認する。③ハードウェアウォレットを利用し、秘密鍵をオンライン環境に置かない。④不審なトランザクションに署名しないよう、接続承認画面の内容を必ず精査する。
秘密鍵の流出は、被害が確定した時点で資産回復が極めて困難になるケースが多い。予防策の徹底が現状では最も有効な対策とみられる。被害に遭った場合は、警察・消費生活センターへの相談と、取引所への速やかな通報を検討してほしい。
参考: JinaCoin
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