茨城県警桜川署が2026年7月7日に発表した事例によると、桜川市内の被害者が虚偽の電話連絡を複数回受け、最終的に合計1949万円相当の暗号資産を詐取されたとみられています。被害の規模・手口ともに、近年急増するSNS・電話複合型の暗号資産詐欺の典型例として、ChainTrackでは重要な注意喚起の題材として取り上げます。
なぜ暗号資産が狙われるのか
銀行振込と異なり、暗号資産の送金はトランザクションが確定した時点で原則として取り消せません。送金先アドレスさえ正しければ即座に資金移動が完了するため、詐欺グループにとって「証拠を残しにくく・資金を素早く動かせる」手段として悪用されやすい構造があります。また、複数のウォレットやミキシングサービスを経由することで、資金の流れが追跡しづらくなる場合があります(ただしブロックチェーン上のトランザクション自体は公開情報として残ります)。
SNS・電話を組み合わせた手口の特徴
本事例では虚偽の電話連絡が端緒とみられていますが、最近の詐欺手口ではSNSのメッセージで信頼関係を構築したうえで「緊急の送金」を促すパターンが増加しています。①権威ある機関や知人を装う、②「今すぐ送らないと損失が拡大する」と焦らせる、③暗号資産ATMやコンビニ端末を利用させる——こうした複数のステップを組み合わせることで、被害者が冷静に判断する時間を奪う手法がとられる可能性があります。
被害に気づいたときの初動
万一、不審な送金をしてしまった場合、まず送金先のアドレスとトランザクションID(TxID)を記録・保全することが重要です。その情報を元に、送金先アドレスが取引所に紐づいている場合は当該取引所へ凍結申請を行う余地があります(対応は各取引所の方針・規約によります)。次に、警察や消費生活センター(188)への相談を早期に行うことが推奨されます。資金の回収については、状況や手続きによって結果が異なるため、確実な返金を保証できるものではありません。
ChainTrackの視点
1949万円という被害額は決して特異ではなく、複数回の送金が積み重なった結果とみられます。「1回だけ」「少額だから」と思わせる誘導も詐欺の常套手段の一つです。暗号資産の送金は不可逆であることを前提に、第三者への送金依頼には慎重に対応することが被害防止の第一歩といえます。
参考: Conohawing
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