日本経済新聞の報道によると、合成麻薬フェンタニルの不正輸出に関与するとみられる中国系組織が、日本のドメインを活用した大規模な暗号資産詐欺に関わっていた疑いが浮上した。ChainTrackでは、このトピックを「オンチェーン×組織犯罪」の視点から独自に整理する。
手口の典型パターン:SNS・ロマンス・投資話の三段階
このような国際的な組織が仕掛けるとみられる詐欺の多くは、①SNSで接触し信頼関係を構築する「ロマンス詐欺」フェーズ、②少額の「体験投資」で利益を見せる信頼獲得フェーズ、③大口入金を促して出金を拒否する搾取フェーズという三段階の構造をとる傾向がある。日本語対応の偽サイトを日本ドメイン(.jpや国内サーバー)でホスティングすることで、被害者に「国内の正規サービス」と誤認させる手法が用いられていた可能性がある。
資金洗浄とオンチェーンの痕跡
報道では、米国制裁対象企業との取引痕跡も確認されたとされている。ブロックチェーン上では、詐欺で集めた資金を複数のウォレットに細分化し、ミキサーや制裁対象取引所を経由させてトレースを困難にする「レイヤリング」と呼ばれる手法がとられる場合がある。こうした資金フローは、AML(マネーロンダリング防止)分析ツールを用いることで一定程度の追跡が可能とされており、当局による捜査への活用が期待される。
被害を防ぐために確認すべきポイント
①SNSで突然コンタクトしてくる投資勧誘には慎重に対応する。②利用する取引所・プラットフォームが金融庁登録業者か必ず確認する。③出金できない・理由を付けて追加入金を求められる場合は詐欺の可能性が高い。被害に遭ったと思われる場合は、送金先アドレスやTxID(トランザクションID)を記録した上で、警察庁サイバー犯罪相談窓口や消費者庁に相談することを推奨する。資金の回収については、捜査機関や専門家への相談が現実的な第一歩となるが、回収を確実に保証できるものではない点に注意が必要だ。
国際的な組織犯罪と暗号資産詐欺の融合は、今後も増加する可能性がある。ChainTrackでは引き続き最新動向を追跡・解説していく。
参考: Nikkei
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