2025年、ウクライナ当局が詐欺に関与したとみられる仮想通貨両替ネットワークを摘発し、7,000万円超相当の資産を押収したと報じられました。ChainTrackでは、この事案を単なる「海外の出来事」として見るのではなく、日本の被害者にも直結しうる資金フローの構造として分析します。
摘発されたネットワークの特徴
今回摘発されたとみられるネットワークは、SNSを介したロマンス詐欺や投資詐欺で被害者から集めた資金を、複数の仮想通貨ウォレットを経由して「洗浄」し、最終的に法定通貨へ換金する役割を担っていた可能性があります。こうした両替ネットワークは「OTC(店頭)ブローカー」として機能し、取引所の本人確認(KYC)を迂回する手口が多いとみられています。
SNS・ロマンス詐欺との連鎖構造
被害者が送金した暗号資産は、多くの場合すぐに複数のアドレスへ分散送金されます。その後、ミキサーやプライバシーコインを経由し、最終的に今回のような非公式両替業者へ流入するルートが確認されることがあります。オンチェーン上では資金の動きを追跡できる場合があるものの、複数チェーンをまたぐ「クロスチェーン移転」が行われると追跡難易度は大きく上昇します。
日本の被害者が取るべき初動
被害に遭った可能性がある場合、まず送金先のウォレットアドレスとトランザクションID(TxID)を記録・保全することが重要です。その後、利用した取引所のサポートへ速やかに連絡し、警察庁や都道府県警のサイバー犯罪相談窓口へ届け出ることが推奨されます。資金の回収を保証することはできませんが、早期の記録保全が後の調査や当局連携において有効になる場合があります。
今回のウクライナ当局による摘発は、国境を越えた官民連携の重要性を示す事例といえます。ChainTrackは引き続きオンチェーンの動向を注視してまいります。
参考: CoinPost
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