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SharePoint脆弱性が暗号資産詐欺に悪用される可能性 米当局が緊急警告

ニュース

米国のサイバーセキュリティ機関CISAが2025年、Microsoftの「SharePoint Server」に存在する複数の脆弱性が実際に悪用されているとして、企業・個人に対しセキュリティ対策を強く呼びかけた。このニュースは一見すると暗号資産と無関係に映るが、ChainTrackでは「企業ネットワークへの侵入→暗号資産ウォレット情報の窃取」という攻撃連鎖の観点から、暗号資産ユーザーにとっても重大なリスクをはらんでいるとみている。

何が起きているのか

SharePoint Serverは、多くの企業・組織が社内文書管理や業務連絡に使用するMicrosoftのプラットフォームだ。CISAによれば、このソフトウェアに存在する複数の脆弱性が、現実の攻撃で既に使われている可能性があるという。脆弱性を突かれると、攻撃者はサーバーに不正アクセスし、内部ネットワークを横断しながら機密情報を盗み出すことができるとされている。企業の内部システムには、従業員の暗号資産取引所アカウント情報や、法人ウォレットの秘密鍵(資産の引き出しに必要なパスワードに相当するデータ)が保存されているケースもあり、侵害を受けた場合の影響は深刻になりえる。

暗号資産被害との連鎖リスク

オンチェーン(ブロックチェーン上に記録された取引履歴)の調査事例を見ると、企業ネットワークへの侵入から暗号資産の不正送金までが短時間で実行されるパターンが確認されている。具体的には、①社内システムへの侵入→②認証情報・ウォレット情報の窃取→③取引所への不正ログイン→④暗号資産の外部ウォレットへの送金→⑤ミキサー(送金元を攪乱するツール)やDEX(分散型取引所)を通じた資金洗浄、という流れが想定される。一度ブロックチェーン上に送金されると、TxID(トランザクションID:ブロックチェーン上の取引を特定する番号)を用いた追跡は技術的に可能な場合があるが、資金の回収は極めて困難になる可能性が高い。ChainTrackが独自に観測した複数の調査依頼においても、社内サーバーの侵害を起点とした暗号資産被害の相談が一定数寄せられており、今回のSharePoint脆弱性の悪用報告は同様の手口に繋がりうると考えられる。

被害を防ぐための具体的な対策

CISAおよびセキュリティ専門家が推奨する対策をChainTrack視点で整理する。まず第一に、SharePoint Serverを運用している組織は、Microsoftが提供するセキュリティパッチを速やかに適用することが求められる。次に、社内サーバーや業務端末に暗号資産の秘密鍵・シードフレーズを保存しないことが重要だ。ハードウェアウォレット(インターネットから切り離された物理デバイス)への移管を検討してほしい。また、取引所アカウントには必ず多要素認証(MFA)を設定し、ログイン履歴を定期的に確認する習慣をつけることも有効とみられる。万が一不審なログインや送金を確認した場合は、すぐに取引所のサポートに連絡し、アカウントを凍結するよう依頼することが先決だ。

まとめ

米当局が警告するSharePoint Server脆弱性の悪用は、暗号資産ウォレットや取引所アカウントの侵害に連鎖するリスクがあるとみられる。企業・個人ともにパッチ適用と認証強化を速やかに実施することが、暗号資産被害の未然防止につながる可能性がある。不審な送金を発見した際は、TxIDを記録した上で専門機関への相談を検討してほしい。

参考: Security NEXT


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